Ising Model vs Quantum Gate

1. イジングモデル(Ising Model)

  • カテゴリ:統計力学、量子アニーリング(ハミルトニアンモデル)
  • 目的:スピン系のエネルギーを記述し、最小エネルギー状態を探索する
  • 役割:物理系の振る舞い(スピン相互作用)や組合せ最適化問題の定式化に使用
  • 基本形:H=−∑i,jJijsisj−∑ihisiH=−i,j∑​Jij​si​sj​−i∑​hi​si​(ここで si=±1si​=±1 はスピン、JijJij​ は相互作用、hihi​ は外部磁場)
  • 数理的性質:ハミルトニアン(エネルギー関数)、対称性や相転移の研究に使われる
  • 用途:量子アニーリング、最適化問題(例:巡回セールスマン問題)など

2. 量子ゲート(Quantum Gate)

  • カテゴリ:量子計算(量子回路モデル)
  • 目的:量子ビット(qubit)に対して操作を行うための基本単位
  • 役割:古典計算における論理ゲート(AND, OR, NOT)に相当
  • 具体例:Hadamardゲート(H)、CNOTゲート、Pauli-X/Y/Zゲートなど
  • 数理的性質:ユニタリ演算(情報の保存・可逆)
  • 用途:量子アルゴリズム(例:Shorのアルゴリズム、Grover探索)を構成する

特徴イジングモデル量子ゲート
分野量子アニーリング、統計力学量子回路計算
本質スピン系のエネルギー関数(ハミルトニアン)ユニタリ行列でqubitを操作
操作対象スピン(±1)qubitの状態
応用最適化、相転移、量子アニーリングアルゴリズム構築